elderlyママのぼやき

元銀座のママです。長年続けてきたナイトクラブを令和2年4月3日に閉店しました。以降、地方に暮らしながら農作業と母親の介護に励んでいます。

水商売という仕事

 地方に嫁いでいる従姉妹から電話があって、

「うちの旦那が来週東京でお得意さんと会うんだけど、あんたの店で飲ませてくれない? 銀座で接待したら喜ばれると思うのよ」
 
 と頼まれたので、

「この時期は無理。忘年会で埋まってるから」
 
 と嘘をついて断りました。

 春頃に、

「息子が会社の上司にあんたの店の話したらしいのよ。そしたら連れてけってうるさいらしいのよ」
 
 と言って来た時も最もらしい理由をつけて断りました。

 店に入れたくなかったからです。

 長い年月私はこの従姉妹に煮え湯を飲まされて来ました。

 水商売を毛嫌いしている彼女は、銀座で働き出した私を目の敵にして、親戚が集まる席で私が男衆にビールでも注ごうものなら、

「さすがに注ぎ方がうまいわね」
 
 と、皮肉ったり、

「あんたが一番稼いでるんだからここは持ちなさいよ」
 
 と支払いを押し付けたりしました。

 彼女に見下されるまでもなく水商売は偏見の塊です。

 銀座といえど同じです。

 誰よりも私が知っています。

 飲みにいらっしゃるお客様でさえ、

「こんなところで働いているのを親が見たら悲しむよ。早くやめなさい」
 
 とアルバイトの学生に説教しますし、

「俺だったら、自分の彼女を絶対こんなところで働かせない!」
 
 と言い切るサラリーマンf:id:ElderlyMom:20191213173946j:plainもいます。

 おかげで自分の仕事にプライドを持てずに来ました。

 従姉妹いわく、私は家系の恥さらしだそうです。

 それならこんな恥さらしに都合のいい時だけ連絡して来ないで、という話です。

 旦那や息子に罪はないけれど、この先何度頼まれても店に入れるつもりはありませんから。