elderlyママのぼやき

元銀座のママです。長年続けてきたナイトクラブを令和2年4月3日に閉店しました。以降、地方に暮らしながら農作業と母親の介護に励んでいます。

100歳

 母には100歳ちょうどのお友達がいます。

 二年前にリハビリを兼ねた体操教室で知り合い、以来仲良くさせてもらっています。

 秋には101歳になられますが、とてもお元気です。

 私は『おばさん』と呼ばせてもらっていますが、このおばさんがおとつい我が家に来られました。

 病院の帰りだそうですが、様相がいつもと違っていました。

 険しい表情で、車で送って来られた息子さんも困ったような表情を浮かべていました。

 中に入ってもらって話を聞くと、今しがた行って来た病院の院長先生に、

「死ぬ時は病院がいいかい? それとも施設? やっぱり自宅かな? 三択から選んで」

 と言われたそうなのです。

 それも患者さんたちのいる待合室で、ニヤニヤ笑いながらだったそうです。

 その時の状況を話してくれながらおばさんは、

「長く生きてちゃいけないのかしら? 皆の前で恥ずかしかったわ」

 目元を真っ赤にしてくやしそうでした。

 もうそこの病院には行きたくないと言います。

 母の通っている病院とは別なので、その院長先生がどんな人なのか、どうしてそんなことを口にしたのかわかりません。

 わかりませんが、100歳の方に対して医師が口にしていい言葉とは思えません。

 悪気がなくからかっただけのつもりかもしれませんが、私からしたら暴言だし、おばさんの尊厳も傷つけました。

 訴えてやりたいほどです。
 
 おばさんはご自分の方がはるかに大変なのに、わが母を妹のように気づかってくれます。

 ありがたい方なのです。  

 院長先生の言葉など気にしないでどうか一日も早くお元気を取り戻して欲しいと思います。