お隣りの奥さん
先週末、持病の『めまい症』に悩まされていました。
何の前触れもなく周囲がぐるぐると回り出すので、立っていられなくなります。
今回は強い吐き気と頭痛も伴いました。
治療は、頭を動かさず安静にしているしかありません。
仰向けになって天井を眺めていると、東京の集合住宅でお隣りだった奥さんが思い出されました。
初めてこのめまいを発症したのは2年前の夏の朝でしたが、その時この奥さんに救急車を呼んでもらいました。
お互い居住が長かったので懇意にしていたのですが、奥さんは検査にも立ち合ってくれて全部が終わると連れ帰ってもくれました。
ありがたくて、申し訳なくて、言葉がありませんでした。
この奥さんは6年前から『人工透析』をしています。
週に3日で、一回の治療に4、5時間を要すそうです。
終わるとぐったりして気分が悪くなると話していました。
去年は心臓の手術もして、ふくよかだった体型は、痩せて半分になってしまいました。
部屋を引き払う日、
「5月になったら収穫した玉ねぎを送るから食べてね。玉ねぎは血液をさらさらにするそうだから」
約束して、ひと月後に送りました。
ですが、音沙汰がありません。
彼女の性格なら、
「届いたわ。ありがとう」
と電話がありそうなものなのですが何かあったのでしょうか?
お別れに行った時、足元に毛布を掛けてテレビの前に横たわっていました。
顔色が悪く、話すのも辛そうでした。
二人の息子さんがいますが、一緒に住んでいた下の息子さんに先立たれて、今は旦那さんと二人で暮らしています。
この奥さんにはとてもお世話になりました。
わが息子が小さい時は何度も預かってもらいましたし、わが母とも仲良くしてくれました。
母と私がケンカをすると仲裁に入ってくれるのですがいつも私の肩を持ってくれました。
体調を崩して、入院などしていなきゃいいのですが…。
とても心配です。