elderlyママのぼやき

元銀座のママです。長年続けてきたナイトクラブを令和2年4月3日に閉店しました。以降、地方に暮らしながら農作業と母親の介護に励んでいます。

閉店しました

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 4月3日付けでお店を閉めることにしました。

 閉店ということです。 

 新型コロナウイルスで自粛が求められる中、営業を続けるのは後ろめたく、ウイルスも怖く、葛藤の昨今でした。

 閉店せずに、休業して様子を見ても良かったのかもしれませんが、そうしたところで先が見えないのは明らかでした。

 3月末日に、管理会社に連絡して店舗の契約解除を申し出ました。

 同じ日、女性たちにも話しました。

 彼女たちにはわあわあ泣かれてしまいました。

 在籍の女性は8名ですが、一番長い女性ですと16年、他も8年だったり7年だったりみんな長くいてくれました。

 感謝しかありませんが、彼女たちにしてみれば、店がなくなるさみしさは当然あったでしょうが、これからの生活への不安の方が大きかったと思います。

 それぞれ昼間も仕事をしていますが半分は派遣で働いているので派遣切りされないか心配です。

 正社員として働いている女性ですらすでに給料ダウンを言い渡されたり、出勤日数を減らされたりしているそうなので。

 女性たちのほとんどは地方出身者で、日頃から、

「東京は家賃が高過ぎ!」
 
とブーたれていました。

 これからはダブルワークが出来なくなるので、家賃を払っていくのも大変でしょう。

 これを機に親元に戻れたらと老婆心で思うのですが、それぞれの事情でそうもいかないでしょう。

「コロナが収まったらまたテナント借りるから一緒に働こう!」

 元気づけようとするもそんな日が来ないことは全員わかっています。

 今日、店内の片付けリストを作るため店に来ました。
 
 着物じゃなく、洋服で入ったのは久しぶりです。

 何から手をつけようか、ボケッとたたずんでいたら泣けて来てしまいました。

 今は夕方の6時半ですが、本来ならあと一時間もすれば女性たちが出勤して来ます。
 
 でも今日は誰も来ません。

「おはようございます!」
 
 の元気な声ももう聞けません。
 
 こうした気持ちに陥るのが怖かったのですが予想通りさみしさに襲われてしまいました。

 これから片付けるのは店内だけではありません。
 
 会社にしてあるので、税理士や行政書士と会って、事務的な打ち合わせも必要になります。

 保健所にも警察署にも出向かなければならず、やることは山積みです。

 これらの全部を一人で出来るでしょうか?

 あの子たちが恋し過ぎて、泣いてしまわないでしょうか?