elderlyママのぼやき

元銀座のママです。長年続けてきたナイトクラブを令和2年4月3日に閉店しました。以降、地方に暮らしながら農作業と母親の介護に励んでいます。

ご祝儀はずみます!

 当店のS子が結婚するそうで、報告をもらいました。

 お相手はテレビ局にお勤めのサラリーマンで、二年お付き合いしてのゴールインだそうです。

 彼女の結婚報告で何が嬉しかったかと言いますと、

「ママ、これ」
 
 と結婚式の招待状を渡されたことです。

「必ず出席して下さいね」
 
 と言われたので、

「…いいの?」
 
 思わず、S子の顔を凝視してしまいました。

 当店の女性たちのほとんどは昼間も正社員なり派遣なりで働いています。

 いわゆるダブルワークです。

 なので夜銀座でアルバイトしていることは会社には無論、親にも彼氏にも内緒にしていたりします。

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 当然、彼女たちが結婚することになっても私が挙式に呼ばれることはありません。

 どころか、店の外や駅などで会ってもそ知らぬ顔をされます。

 彼女たちからしたら、年食った和服の女性と一緒のところを会社の関係者に見られたらアウトなわけで、そうした場合に備えて、

「無視しても構わないからね」

 と前もって伝えてあるからです。

 ですからそ知らぬ顔をされても動揺はしませんが、正直寂しさはあります。 

 店内では仲良く働いているのに、店の外で会ったら知らん顔…中々ないケースです。

 招待状をくれたS子は大学四年からアルバイトを始めて、就職してからも続けているので通算6年にもなります。

 飛びっきりの美人ではありませんが、やや天然で裏がなく、とてもチャーミングな女性です。

 笑いの絶えない明るい家庭を作ることでしょう。

「マジで来て下さいね。ここでアルバイトしてるのは彼にも話したし、両親も参列していただきなさいと言ってるので」

 何ともオープンで、心が暖まります。 
 
 出席させてもらうかどうかは考えさせてもらうにしても、

 ご祝儀ははずみますよ、S子ちゃん!
 
 期待して下さい!