elderlyママのぼやき

元銀座のママです。長年続けてきたナイトクラブを令和2年4月3日に閉店しました。以降、地方に暮らしながら農作業と母親の介護に励んでいます。

売り掛けは怖い!

 店の郵便ポストを覗くと、

「お店の売掛金を回収します」といったチラシが入っていました。

 最近はあまり目にしなくなりましたが、バブルの頃はこうしたチラシが毎日何枚も入っていました。
 
 回収業者はかなりの数いたと思います。

 それにしてもかようなチラシがまだ入るのは売り掛けで困っている店なりホステスがいるからでしょう。

 銀座にも悪質な客がいて、バブルの頃は3割が『踏み倒し』と言われていました。
 
 要は飲み逃げです。
 
 銀座の飲食代は高額ですから、運悪くこうした卑劣な客に引っ掛かったホステスは海外に逃げたり、ソープランドに身売りなどをしていたようです。
 
 少しでも取り返したいと裁判を起こしたママたちもいました。

 私も1件だけですが、踏み倒された経験があります。
 
 相手の所在が知れなくなったので泣く泣くあきらめましたが、高額だったので思い出すと今だに悔しくなります。

 クレジットカードが普及したおかげで売り掛けは減る傾向にありますが、それでも、

「請求書は会社に送ってくれ」f:id:ElderlyMom:20200914094435j:plain

 当たり前のように口にする客がまだまだいます。

 当店は数年前から売り掛けをやめました。

 景気が悪くなって売り上げも減っているのに、この上踏み倒されでもしたらやっていけないからです。
 
 ツケが当たり前の銀座のこの文化は昔から嫌いでした。

 キャッシュレスがもっと普及して売り掛けシステムがなくなってくれたらと願っています。